WORK


Coded Fireplace

R&D

OVERVIEW

Coded Fireplaceは、HDMI端子に接続するだけで、どんなスクリーンも“動き続けるジェネラティブ・アート”のキャンバスへと変える小型デバイスです。操作や初期設定は基本的に不要で、内蔵バッテリーで静かに動作します。CPU負荷や本体温度、バッテリー残量といったデバイスの状態そのものも映像生成の要素となり、光や形が有機的に揺らぎながら、画面上に現れます。

近年、スクリーンは「情報を読むための窓」だけではなく、部屋の雰囲気をつくる“空間の一部”として扱われるようになってきています。動画サービスで「火」や「水辺」、「雨」などの環境映像が定着してきたのも、目的や効率から少し距離を置き、静かな視覚体験の中で時間を味わうニーズが広がっている表れです。こうした感覚は、かつてスクリーンセーバーが示した「計算が生む偶然性の美しさ」とも呼応します。

Coded Fireplaceは、その系譜を現代のインテリアとして再解釈し、生成表現を「映像」と「空間」のあいだに置き変えます。鑑賞の対象でありながら、生活の背景にもなる。そんな佇まいを目指し、スクリーンを空間に溶け込むメディアへと拡張します。

RESPONSIBILITIES

BASSDRUMは共同開発パートナーとして、企画段階から実装、体制構築、量産可能性の検証までを横断的に担いました。

Dentsu Lab TokyoおよびNEORTとの三者による共同開発の本プロジェクトにおいて、企画のコアチームの一員として参画。プロジェクトの方向性や体験のあり方を検討する初期段階から議論に加わり、構想をどのようなプロダクトとして成立させるかを、クリエイティブと実装の両面から検討しました。提示されたアイデアを受け取る立場にとどまらず、その具体化のプロセスそのものを共同で設計しています。

実装に向けては、体験設計と技術設計を往復しながら全体構造を整理し、物理デバイスとして成立させるための技術要件を定義しました。ハードウェア構成やプロトタイピング方針の策定に加え、将来的な量産展開を見据えた調査や仕様検討についてもBASSDRUMが主体となって実施し、R&D段階にとどまらない実装可能性を検証しました。

また、ハードウェア開発や3Dプリント領域においては、必要な技術パートナーや専門人材を編成し、開発体制そのものを構築しました。ジェネラティブアートを動作させるシングルボードコンピューターの再生環境設計においては、メディアプレイヤー運用の知見を有するNEORTと連携し、各社の専門性を活かした役割分担のもとで設計を進めました。複数の領域が交差する本プロジェクトにおいて、構造を整理し、意思決定を交通整理しながら全体を前進させることも重要な役割でした。

さらに、テクニカルディレクションおよびテクニカル・プロジェクトマネジメントの立場から、予算管理やスケジュール調整を含む進行全体を統括しました。不確実性を伴うR&Dプロジェクトにおいて、技術的判断と全体最適の視点を両立させながら、コンセプト・体験・実装を一つの構造として接続しています。

BASSDRUMは、技術を専門領域として扱うだけでなく、技術を理解した上で全体を設計し、人と領域を編成しながらプロジェクトを推進することを強みとしています。本プロジェクトにおいても、企画と実装のあいだにある構造を設計し、実験性と実現性の双方を成立させる基盤を構築しました。





THE CLIENT, ARTISTS AND OUR TEAM

  • Client: Dentsu Lab Tokyo
  • Artists: 北千住デザイン / 橋本 麦 / 永嶋 敏之
  • Tech Director / Tech Project Manager: 池田 航成
  • Curator / Tech Director / Software Engineer: NIINOMI (NEORT)
  • Hardware Tech Director: 沖山 良太 (TASKO / BASSDRUM)
  • Product Designer / Hardware Engineer: 栗林 真幸 (TASKO)
  • 3D Printing Supervisor / 3D Printing Engineer: 伊藤 潤(siro / BASSDRUM)
©BASSDRUM inc.
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