WORK


兒玉光雄さんが語る被爆体験

XR

OVERVIEW

NHK放送100周年企画の一環として始動した「太平洋戦争80年プロジェクト」。そのなかで制作された本作は、1945年8月6日、原爆が投下された広島を舞台にしたVR動画です。

校舎にいた生徒たちの多くが命を落とすなか、奇跡的に生還し、のちに証言を続けた故・兒玉光雄さんの視点から、“原爆投下当日”の出来事を追体験できます。

本作は公開後、教育・平和学習の現場での活用が進んでいます。兒玉さんの母校である広島国泰寺高校では、彼の体験を伝える「伝承者」がVR動画を用いた特別授業を実施。東京都の聖学院高等学校でも、生徒たちがVR体験を通じて原爆の記憶を想像し、対話する授業が行われました。

また、NHK広島での体験展示や、NHKアーカイブス(埼玉県川口市)「戦争を伝えるミュージアム展」など、教育機関・公共施設を通じて、戦争の記憶を次世代に届ける取り組みが広がっています。

RESPONSIBILITIES

BASSDRUMは、本企画全体のテクニカルディレクションに加え、プロローグ部分のMR開発およびCG制作、そしてMeta Quest 3を用いて360度動画を複数人でMR・VR体験できるアプリの開発を担当しました。

物語は、兒玉さんの語りから始まり、視聴者を「原爆が投下されたあの日」へと導きます。実空間と仮想空間をつなぐパススルー機能を活用し、現代の教室にCGの教室が浮かび上がるような没入感を演出。まるで時間を超えて1945年に“立ち会っている”かのような体験を提供します。

ただの映像作品としてではなく、教育の現場で“受け取られる”ことを意識し、映像の解像度、音質、CGオブジェクトの動きなど細部までこだわって制作。兒玉さんの「もう誰にも同じ体験をしてほしくない」という願いを、臨場感とともに次世代へとつなぐための設計を行いました。

THE CLIENT AND OUR TEAM

  • Client: 日本放送協会
  • Tech Directors: 小川 恭平 / 真辺 浩二 / 中田 拓馬 / 清水 幹太 / 公文 悠人 / 村山 健
  • 3DCG Director: 遠藤 舜(anno lab)
  • Engineer: 原 淳之助(フリーランス)
  • Tech Producer: 𠮷田 めぐみ
  • Tech Project Managers: 鳴海 侑希 / 松本 和紗(puzzle inc.)
©BASSDRUM inc.
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