WORK


Transcription: 都市の採譜

InstallationsSystems

OVERVIEW

文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業の成果イベントとして毎年開催される「ENCOUNTERS」。「Transcription: 都市の採譜」は、その連携プログラムである「Generative Art Project」内で発表された、アーティストの永松 歩氏によるインスタレーション作品。

「ENCOUNTERS」の会場であるTODA BUILDING 4階に展示された本作は、リアルタイムで取得した都市の活動や気象データといった外部情報から、そのなかに流れる「リズム」に着目。都市の動きが重なり合い、時間とともに変化する様子を、約45メートルのプロジェクションウォールを通してダイナミックに表現しています。

RESPONSIBILITIES

本作において、BASSDRUMはテクニカルディレクションを担当しました。

アーティストの意向とビル側の制約を踏まえ、実現可能な計画を策定しました。センサー設置にあたっては、ビルの設備担当者やIT部門と連携し、ネットワーク環境や設置可能エリアを把握しながら、既存インフラとの適合性を確認しています。

初期段階では、単に技術要件を満たすだけでなく、表現やクリエイティブの観点から最適な体験を生み出せるセンサーの選択肢を多角的に検討。さまざまなデバイスの特性を比較し、どのセンサーが表現意図に最も適しているかを検証しました。現地調査と実証実験を重ね、最適なセンサーの選定、設置位置、ネットワーク構成を確立しています。

また、映像伝送の方法についても複数の手法を検証。ビル側のネットワーク環境による制約を考慮しつつ、ステークホルダーと密に連携しながら、最適な映像伝送フローを構築しました。結果として、安定したパフォーマンスを確保しながら、ビジュアル面でも高品質な表現が可能なシステムを実現しています。

開発プロセスでは、アーティストと調整を重ねながらスケジュールを策定し、試作や開発用スタブを活用してスムーズな開発・テストを実施。アプリケーションはTouchDesignerで制作し、LMS(Live Multi Studio)のTouchDesignerプラグインを活用することで、プロジェクト要件に最適化された映像伝送を実現しました。

機材設置やネットワーク構築に向けては、ビルの設備担当者をはじめとする関係各所と調整を行い、電源や通信インフラの確保を含めた環境整備を実施。長期的な運用を見据え、スムーズな導入を実現しました。



THE CLIENT AND OUR TEAM

  • Client: 戸田建設
  • Project Management: NEORT
  • Tech Directors: 池田 航成 / 森岡 東洋志
©BASSDRUM inc.
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